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サウナでととのう同性愛

2021年4月27日

これまでサウナは「汗だくのおじさん達の我慢くらべ」という、どう考えても救いようのない悪いイメージがつきまとっていました。
しかし2021年現在、日本のサウナはそれまでの悪いイメージを捨て、かつて無いほどの盛り上がりを見せています。
2019年には漫画家で映像作家のタナカカツキ氏の著書「サ道」がテレビ東京でドラマ化され、お笑いトリオ・ネプチューンの原田泰造氏が主演を務め話題になりました。
そんな盛り上がりを見せるサウナにゲイの筆者が独自の視点でサウナに関する用語の紹介などを交えつつ「サウナでととのう同性愛」を紹介していこうと思います。

同性愛×サウナ=「いかがわしい」は古いイメージ??

読者の方は「同性愛×サウナ」=「いかがわしい」「ハッテン」のイメージを持っていないだろうか?確かに街の古びた低料金の銭湯にあるサウナや「24」の数字の屋号を持つ施設には確かにそんなイメージがあるかもしれない。

しかしこのコラムではそうではなく「純粋にサウナ施設を愉しむ」「エロ目的ではなくゲイがサウナを愉しむ」ということに焦点を当てていきたいと思います。

筆者がデートにお風呂やサウナを勧めたい理由

皆さんは出会い系アプリなどで知り合った相手との初デート場所はどこを選ぶでしょうか?おしゃれなカフェでお茶をするも良し、流行りの映画を観に行くも良し、アクティブな方は街を散策したり、カラオケやボウリングといったレジャーもいいでしょう。しかし、筆者はあえてここでサウナをお勧めしたいと考えます。初デートがサウナというのは、いきなりハードルが高いようにも思えるかもしれないですね。確かにいきなり生まれたままの裸の姿になるのは恥ずかしさや抵抗感があるのも大いに理解できます。

しかし逆を言えば、一気に相手も自分も無防備な姿になることで、その距離感はグッと縮めることができるとも言えます。

食事や映画は好みもあります。相手の好みに気を使うがあまり、何を食べるか?何を観るか?が決まらない。そんな経験があるのではないでしょうか。
カラオケやボウリングは得意不得意、上手い下手があります。二人でカラオケやボウリングに行った場合、相手がプレイしている間、または歌ってる間、ただそれを眺めて投球したボールが何本のピンを倒すか頭の中で予想するか、次に歌う曲をデンモクで検索するぐらいのことしかできません。相手との時間を共有するというよりも次の自分の番に備える思考しかできていないのです。

また、人間の心理として自然と相手よりもいい成績を出したいという競争意識が生まれてしまい、デートの相手がいつしか競う相手になってしまう事もしばしば。そんなことでは、お互い興味を持ち 初めて会った相手といい人間関係を築き、ゆくゆくは恋人同士になるという未来はなかなか展望できないような気さえしてしまいます。

では、お風呂やサウナはどうでしょうか?

まず風呂に入るのに上手も下手もありません。日本人ならほとんどの人が毎日お風呂に入ります。世の中にはお風呂嫌いの人も中にはいますが、筆者が思うにお風呂嫌いの人は、ただお風呂に入るのが面倒くさいのであって、自称お風呂嫌いでも入ってしまえば体も清潔になり、お湯に入れば絶対に気持ちいいはずなのです。そして公衆浴場のお風呂は家庭のサイズと比にならないぐらい大きく複数人で一緒に湯船に入ることができるので、お互いに入る順番を待ったり譲り合ったり変に気を使う必要はありません。また、相手よりカッコよくスタイリッシュに湯船に入る必要もありません。ただ普通にお湯に浸かる気持ちよさを愉しめばいいだけなのです。基本的には誰にでも簡単できることで練習も入りません。そこに上手いも下手もない平和な世界なのです。

さて、いよいよ入浴です。おしゃれに着飾った服やアクセサリーを全てはずし、体に身につけているものはロッカーキーのリストバンドと手ぬぐいサイズのタオル一枚。裸一貫になる事で相手の人間性が見えてきます。スーパー銭湯やサウナなどの公衆浴場には利用マナーがしっかりと定められています。よく初めてのデートの相手と食事をするとその人の本当の姿や人間性が垣間見れると言われますが、サウナや銭湯も然りです。

脱いだ服を綺麗に畳むか?
股間はタオルで隠すタイプか?
堂々と隠さないおおっぴらなタイプか?
ちゃんと掛け湯をしたり、体を洗ってから湯に入る一般常識を兼ね備えているか?

冒頭で「エロ目的ではない」と前述したが、体型や身体的特徴もさりげなくチェックできるのも銭湯・サウナが初デートにおすすめ理由の一つでもあります。

つまり文字通り包み隠すことのない裸一貫となった相手のことを一発で観察できるのがサウナ・銭湯であると筆者は考えます。

吊り橋効果だらけのサウナ・銭湯

サウナや銭湯は相手と同じタイミングで感覚を共有することができる。

一緒に湯船に浸かって、一緒に気持ちいい。
一緒にサウナに入って、一緒に交感神経優位状態
一緒に水風呂に入って、一緒に副交感神経優位状態。
一緒に外気浴をして、一緒にととのう。

これができるのです。

「吊橋効果」という理論をご存知の方も多いと思ます。
男女が一緒に危険な吊り橋を渡ると恋が芽生えるというアレです。

実はこの「吊り橋効果」がサウナで起こり得ると筆者は考えます。

人間には動物的感覚で生命の危機を感じる緊張状態になると自律神経の交感神経が優位の状態になります。逆に穏やかでリラックスしている状態の時は副交感神経が優位になっていると言われています。

まず、100℃近い室温のサウナ室に人間が入った時、身体は動物的感覚で生命の危機を感じ交感神経優位の状態になります。心拍数や血圧が上がるのは危険な温度状況に体が対応しようとしている証拠。このとき自律神経は交感神経優位状態となり、今にも崩落しそうな吊り橋を渡っている状態と近い状態になるわけです。

そのあと水風呂で一気に体を冷やしてあげることで体は危険な状態、つまり交感神経優位の状態から安心リラックス状態の副交感神経優位状態に体のスイッチが切り替わります。無事に吊り橋を渡り切ってホッとした状態です。その後休憩を挟みサウナ→水風呂→休憩を合計3セットほど繰り返すと、得も言えぬ恍惚感が体を包み込んできます。これがいわゆる「ととのう」という状態なのです。

この強制的に「吊り橋効果」を体験した者同士すぐに恋に落ちるとまでは言わないにしても、同じ危険や同じ恍惚感を一緒に経験した者同士、悪い感情は生まれるはずがないのではないかと思っています。
このサウナでの吊り橋効果は男女の異性愛カップルでは体験できません。混浴OKな施設や施設を貸し切る以外、性別が違うと一緒にサウナに入ることはできません。
その点、我々同性愛カップルは同じ性別という利点を盛大に発揮できるのです。
「サウナでととのう同性愛」はそこが最大の特権であり、筆者が「ホモに生まれてよかった〜」と感じるところであります。

「アフターサウナ」のおたしみ

サウナ界隈の言葉で「アフターサウナ」という言葉があります。これはサウナでととのった後に何をするかという事です。
一般的にはサウナの後に食事やお酒を愉しむ「サウナ飯」ではないでしょうか。
サウナでととのった後は目は冴え、耳はよく聞こえ、肌は全身性感帯になったかのように服を着るだけで気持ちが良く、嗅覚と味覚はより一層敏感に感じるようになるのです。

そんな整った状態で相手とサウナ飯を食べれば気持ちのいい食事にならないわけがありません。
普通に食事をするよりも会話は弾み、より美味しく感じる食事時間を共有できるという利点しかないのです。

サウナには美容効果ももちろんあります。
体の内側から毛穴に詰まった汚れを汗で一掃してくれます。
今日初めて会った時に比べて、相手ののルックスは数倍よく見えてるはずです。
そして相手が綺麗になっていると言うことは自分も綺麗になっているということ。
サウナ後はもちろん全身清潔な状態な訳なので、この後の予定は・・・ムフフ

ここで一旦ペンを置くことにします。

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