これまでサウナは「汗だくおじさん達の我慢くらべ」という残念なイメージがつきまとっていました。
しかし2021年現在、日本のサウナはそれまでの悪いイメージを捨て、かつて無いほどの盛り上がりを見せています。
2019年・2021年には漫画家で映像作家のタナカカツキ氏の著書「サ道」がテレビ東京でドラマ化され、お笑いトリオ・ネプチューンの原田泰造氏が主演を務め話題になりました。
また全国各地にはオシャレなサウナ施設が次々と誕生し、「サ活」「サウナ女子」なる言葉も生まれるほどに。
このコラムではゲイ観点からサウナの素晴らしさをご紹介してまいります。
LGBTの皆さんもストレートの皆さんも一緒にととのいましょう笑
エビプロゆう太
1984年10月1日長野県軽井沢町に程近い自然豊かな環境で生まれる。高校卒業後にはレストランやパチンコ店を運営する会社に就職し、サービス業のイロハを当時の上司に叩き込まれる。同社の広報活動の一環として、地元のラジオ局で毎週生放送の番組を任せられるようになる。
24歳の時、日本のサービス業に従事する者なら誰しもが一度は意識する、千葉県にある某有名テーマパークで船長として勤務する。ゲイ活動としてはこの頃より新宿二丁目のゲイバーで店子としてサービスを提供するほか、クラブパーティーのMCとして会場の盛り上げ隊長としてマイクを握る機会に恵まれる。
また、エビプロダクションという屋号のチームを立ち上げ、イベント関連のポスターやグッズ制作などに携わる。シンガーソングライターの藤井周(ふじいあまね)氏のアルバム「おとがなる」のCDジャケット、歌詞カード、ノベルティーステッカーの撮影・デザインなどを手がける。
現在もクラブパーティーのMCやデザインの活動中。
また、サウナ好きが高じて厚生労働省後援の公益財団法人 日本サウナ・スパ協会認定のサウナ・スパ健康アドバイザーの資格を取得し、現在に至る。
はじめてかも知んない。死をちょっと覚悟したの。
さて今回の「サウナでととのう同性愛」はアフターコロナとサウナについて書いてみようと思います。
ここでいう「アフターコロナ」とはコロナが収束した後の世界という意味ではなく、コロナで入院した男性同性愛者の退院後・・・
という意味の「アフターコロナ」です。
私ごとではございますが世界中で猛威を振るうご存じ!COVID-19に罹患してしまい、2021年の夏の終わりから秋口にかけて入院するハメに・・・。
症状のレベルは中等症という、そこそこヤバいところまでいってしまいました。
発症・入院してからは約1ヶ月間は顔も洗えないほどの寝たきり状態になり、毎分40リットルもの酸素を鼻から流し込まれる大変な闘病となりました。
また顔面の毛穴は日に日に皮脂と角質で詰まっていく感覚がしておりました。
そんなこんなで9月の頭には退院することができ、「さて我慢してたサウナ行くぞ!」と思ったものの、実際は少し外を歩くだけでも息が上がってしまったり体がふらつくなどの症状が・・・。(サウナ行けないじゃん泣)
そんな状態でサウナに行こうもんなら、おそらくサ室までたどり着けないか心拍数と酸素飽和度が限界を迎えて間違いなくブッ倒れていたと思います。
そしてその後、1ヶ月ほどでやっと普通の生活が送れるまでに。
いざ、久々のパラダイスへ!
季節はもう秋。
10月は私の誕生月です。
ふだん一緒にお酒を飲んだりする素敵な紳士(ストレートの男性)から誕生日プレゼントとして新宿の某有名サウナ施設のペアご招待券をいただきました。(ありがとうございます)
「棚からぼたサウナ」はプレゼントしてくれた方にちょっと失礼な表現になってしまうかもしれませんが、退院後の快気祝いサウナとしては申し分ないのが今回のサウナ施設でした。
そして招待券の利用当日、彼氏くんとサウナへ。
男同士のカップルだと一緒に浴場に入れてデートスポットとして最高です。
(その件に関しては、コラム「サウナでととのう同性愛①」をご覧ください。)
言うまでもありませんが、この新宿のサウナ施設が退院後の初サウナとなりました。
いつも通り浴場に向い、体を清め(サ室に入る前に体をきれいに洗うこと)、いざ待ちに待ったサ室へ・・・。
1ラウンド目
結果は・・・なんと惨敗!
この施設のサウナ室は約95℃。
サウナビギナーの方にしたらびっくりするほど高い温度に思うかもしれませんが、一般的な高温サウナの温度は大体その程度。
普段は心拍数が120bpmぐらいになるまで体を蒸しあげて(サ室に入って)から水風呂へと向かうのですが、約2ヶ月のブランクのせいか、とにかくその暑さに耐えられず3分ほどで退室。
「もうサウナに入れない体になってしまった。」
その時は本当にそう感じました。
その後2ラウンド目、3ラウンド目もなかなか普段通りのルーティーンが行えません。
完全にスランプです。
いったん心と体を落ち着かせるために施設内のレストランで、サウナーのソウルドリンク「オロポ」でひと休み。
(※画像参照 相変わらずウマし)
その後リクライニングチェアで少し仮眠を取ったりまったりして時間を過ごし、再び・・・。
4ラウンド目
同じようにサ室に入り、腰掛けてじっとする私・・・。
「あれ?さっきよりつらくない!?」
その後おそらく心拍数もおそらく120bpmぐらいに達し、しっかり汗もかき水風呂へ。
クールダウン後は外気浴をしながら”アノ時”をじっと待つ・・・。
全サウナー(サウナ愛好者)の最大の目的の”アノ時”を。
(はい。無事ととのいました。ありがとうございます。)
久々サウナはご安全に
今回、アフターコロナのサウナで感じたことは、
「退院後のサウナは慎重に。」といったところでしょうか。
入院すると筋力や心肺機能が低下したり、普段できていた当たり前の事ができなかったり、大好きなサウナの温度も絶望的灼熱地獄に感じたりと、思いがけない落とし穴がきっとあります。
皆さんも(コロナ以外でも)退院した後のサウナはどうぞ慎重&ご安全に。
ただサウナの発汗作用で入院中に詰まった毛穴の角質を体の中から一掃する感じや、凝り固まった体を癒すにはサウナは最高!
控えめに言って最高でした。
もし快気祝いで何か贈り物をする機会がありましたら、サウナご招待券を送ってみるのはいかがでしょうか?
最近はオンライン上でご招待券を送ったり出来るサービスもあるようです。
(今回がそうでした。)
「病から快復したあなたがもっと元気になりますように!と選んだ贈り物です。」
と、一言添えればきっと心から喜んでくれると思いますよ。