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ゲイバーのママのなんちゃってコラム「転校生」

ゲイバーのママのなんちゃってコラム「転校生」

ヒロ

アルコールは飲むのも作るのも大好き!(得意メニューはお茶割りよ笑)都内某所の夜の街でゲイバーを営む現役ママのヒロです。メタボリックなワガママボディーがトレードマーク!皆さんよろしくね!

転校生

父親が転勤族だったので、子供の頃から転校が多かった。
母親の話だと、自分は転校が決まっても、あまり動揺せずに転校の準備を始める子供だったらしい。
対照的に弟は泣き叫んで転校を拒んでいたようだ。
転校生は注目されるので、転校する度に色々な部活に勧誘される。
体が大きかったので、バスケ部やバレー部などの運動部に勧誘されることが多かった。
運動は嫌いだし球技も苦手なので断りたかったのだが、かっこいい同級生や先輩に誘われるとホイホイ入部していた。
そんな動機なので長続きするわけもなく、部活辞めたいなぁと思っているとタイミング良く転校することになったりしていた。
家庭の事情もあったが、中学三年間に三回の転校をして四つの中学校に通った。
でも、修学旅行には行けなかった。中学の修学旅行は二年で行くところもあれば、三年で行くところもあるので、うまくいけば二回行けたかもしれなかったのだが、うまくいかなかった。中二の終わりに転校した学校はすでに修学旅行が終わっていた。
言われるがままに淡々と転校をして来たが、さすがに「修学旅行は行きたかった。」と母親に訴えると、「修学旅行には行けなかったけど、ずっと旅行しているようなものじゃない?」と返された。もう笑うしかなかった。母親のあっけらかんとした性格は家族を明るくした。
東京での生活が長くなったが、男と付き合ったり別れたりする度に都内での引越しを繰り返している。最終的にどこに落ち着くのか自分でも分からないが、なんとかなるんじゃないかと思っている。母親に似ているので。

ゲイバーのママのなんちゃってコラム「転校生」

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旅は人間を謙虚にします。
世の中で人間の占める立場がいかにささやかなものであるかを、
つくづく悟らされるからです。

ギュスターヴ・フローベール 1821 – 1880
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